2007年8月1日水曜日

DAY 4 バッタンバン郊外

















8月1日 朝8時、昨日お願いしていたバイクタクシー(バイタク)とともにホテルを出発し、郊外へ向かう。その前に街中の市場の食堂でサンドイッチを食べる。2人のバイクで田園地帯を1時間ほど走って、本日1つ目のチェックポイント、ワットバナンという遺跡につく。ここは小高い山の上にアンコールワットに似た遺跡が立っているところで、ミニアンコールワットと呼ばれているそうだ。頂上までは359段の階段を上らなければならない。俺が上り始めると、小学生くらいの子供たちが3人、団扇を持って付いてくる。これはこういった遺跡にはよくあることで、勝手に付いてきて、勝手に団扇で扇いでくれて、勝手にガイドをしてくれて、最後にお金をくれという、押し売りガイドなのだ。ま、そうとはわかっていても素朴な彼らに仏心が働き、追い払いもせず、ひたすら会話をしながら頂上を目指した。ところで彼らの歳を聞くと、3人とも中学生の歳だった。見た目はどう見ても小学生…。さらに3人とも流暢な英語を話す。どうやって覚えたのか聞くと、学校で習ったという。素晴らしい!やっとの思いで頂上まで上り詰めて、下界の景色を見る。見渡す限り平野が広がり、その向こうには山が見える。とてものどかで綺麗な景色だった。遺跡の片隅には塹壕があり、ガイドボーイズたちが「ここで政府軍がポルポト派に応戦していたんだ」と説明してくれてた。さらに「遠くからポルポト派がこの遺跡に砲弾を浴びせ、この遺跡を壊したんだ」と言って、崩れた遺跡の説明をしてくれた。そうしてガイドボーズ達とのひと時を終えて、次にワットプノンサンポーというこれまた山の上にある寺に向かった。ここは俺のドライバーが一緒について来てくれてガイドをしてくれた。山の上の寺の本堂の軒下で一休みしながら、ドライバーがカンボジアの歴史と自分の経験を軽石で床に図を書きながら語ってくれた。彼は1970年生まれで、75年から始まったポルポトの時代を幼少期に生きてきた人だ。彼と両親と姉は幸運にもこの時代を生き延びたけど兄はこの間に死んでしまったそうだ。話を終え、すぐそばの茂みの中の洞窟へ入る。階段でその中を降りていく。下から上を見ると降りてきたところとは別に上のほうに穴があり空が見える。恐ろしいことに、ポルポト派はあの恐ろしい時代にここで次々と穴から洞窟へ多くの人を突き落とし虐殺したそうだ。その後、ここの僧侶達が殺された人たちの遺骨を拾い集めて洞窟の下に安置している。また新たにカンボジアの悲しい歴史に触れることとなった。 下山して、ふもとの食堂で昼飯を食べてホテルに戻った。2つの山を上り下りしたので疲れ果てていたせいか、シャワーを浴びると、深い眠りについてしまった。夕方目を覚ますと、雷が鳴っている。途端にスコールが降りだした。考えられないくらいの量の雨だった。パネエ!! 明日は朝からボートでこの町を出る。

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